子どもたち中心のゴハンづくりには無洗米。

子どもの習い事は、想像以上に家庭のスケジュールをかきまわす。特にスポーツ系。本人の強い意志をもとに、一人っ子なこともあり、年齢的に手も離れてきたと、入団を許可した少年野球。

「……まさか、ここまで大変だとは」

久しぶりにランチの都合がついたママ友の、開口一番がこれでした。

「頑張ってるね」

この一言で済ませるのが申し訳ないほど、ママ友は奮闘していました。聞きようによっては、愚痴か苦労話。それでも保護者の責任をきちんと果たそうとする姿に、こういう人が友人で良かった。

そう思いを新たにしたところで、

「今度、友だちを連れてきていいイベントがあるの。どう?」

いきなり話をふられました。一瞬、頭が真っ白です。忙しい話を聞かされた後だけに、すぐ乗ることができませんでした。

自然豊かな場所で、レクリエーションとカレー作りを楽しむ。折角の機会だからとのお誘いに、わが家の都合で子どもだけならOKと。けれど料理は未経験、お米を洗うことさえ覚えているかどうか。

「大丈夫、無洗米だから」

わたしは一瞬、耳を疑いました。なにせママ友はアンチ無洗米だったはず。

親御さんが新潟にいるとかで、玄米を精米して食べていると聞いていました。そして一緒に食事をすると、米粒ひとつも残しません。ファミレスのお皿にぺたっと盛られた、食べづらい米粒もフォークでキレイに。親子の食べっぷりは気持ち良いです。『お米は洗うのではなく、研ぐ』と言い方にもこだわっていたので、一転、けろっと無洗米話をする様子に違和感がありました。

「美味しい、無駄がない、買わない理由がない」

そう言ってイベントに無洗米を提案したのは、ママ友自身と聞き二度びっくり。おすすめの理由はたくさんありました。子どもたちに研がせると、米も流してもったいない。水が透明になるまで延々と研ぐから、炊き上がりが柔らかすぎる。飯ごうの肌にへばりつき、それもまた無駄になる。

加えて、研ぎ汁がなく環境にやさしい。節水になる。洗い場が混雑しない。包丁を使うカレー作りに専念させられる、等。ただただ感心しました。

「延々洗米すると旨味成分が抜ける。だったら研がずに浸水するのがいいの」

まるで無洗米ファンの口ぶりでした。美味しいお米に恵まれる、舌の肥えた方の弁は説得力があります。イベントへのお誘いが、無洗米のセールストークのようになり、けれどママ友も無自覚だったようです。たっぷり聞かされたわたしは、一度試してみたいスイッチが入りました。

「通販やネットスーパーで買うのがいいよ。運ぶの重いし、まとめて買うと、お店によっては送料がお得でしょ?」

ママ友の無洗米アドバイスは、どこまでも抜け目ない。この人と友人になれてよかったです。教えてくれてありがとう。